はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト 卒業式 そして次への展開 2018/04/12
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「はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト」(福島)が一旦活動を休止し、次のステップへと活動を進める。それに併せて、福島県立博物館で企画展+集まりがあったので足を運んだ。この取り組みは、わたしがアートマネジメントを推移する上で大きな原動力にもなっている。
はま・なか・あいづは、これまでも毎年度かなりきちっとした報告書をまとめてきているが、これを機に2012年度から始めた活動を総括して後生に伝えるべく記録集をまとめた。
一冊は『語り合う希望 2012-2017』と題したここ6年間全国各地で行ってきた対談集だ。本文は、三段組みで403ページもある(テープの書きおこし、校正だけでも、いったいどれだけの時間がかかったのだろう・唖然呆然)。記録集の肝は、この語りのボリュームと質である。わたしは、以前から、思考力も大事だが、思考量の重要性も言い続けてきた。この記録集には、確かにその両輪がある。
もう一冊は、『岡部昌生フロッタージュ 2012-2017』だ。副題には「共に感じ、共に行動するために」とある。作家の岡部さんが3.11以降、福島県内で除染によって伐り倒された樹木の表面を、ときには津波の力で移動させられたテトラポットなどをスクラッチし続けてきた膨大な記録である。年輪からは目に見えない除染によるキズが、フロッタージュという手法によって視覚化された。
学芸員の川延さん、小林さんは、「MUSEUM」の社会的役割を心の底から信じている(このお二人は、本気度が半端ではない)。次の展開でもミュージアムの存在は欠かせないだろう。昨今、各地で芸術祭が執り行われているが、今一度、ミュージアムの機能や力を振り返る時期だとわたしは強く感じている。
川延さんと小林さんは、それぞれこんなふうに語っている。
「博物館」というよくわからない存在が入ると緩衝材になる。「どっち派か分からない」という曖昧さというのは、結構大事だと思うんですよ。(中略)・・・昔なら大学がある種アジールだったけれど、いまはもう検閲が厳しくなっていますよ。<川延安直>
「いいたてミュージアム」は、「ハコ」を持たないことを信条にしています。場所に縛られず、どこにでも行き、伝える可動性のあるミュージアム。そして、モノと同時に言葉を集める活動です。<小林めぐみ>
言葉を集める活動、それが403ページの記録集にまとまった。
そうしても、実践者は、こうも述べている
小さなことでも事例は残せる<小林めぐみ>
記録集等は、論文検索サイト CiNiiからも検索できる。
◆はま・なか・あいづ文化連携プロジェクトfacebook page
https://www.facebook.com/はまなかあいづ文化連携プロジェクト-406501279451980/
◆「脳内探訪」内、関連記事
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(↓)関係者が集い、「卒業式」(ネーミングは、港千尋さん)を行った。わたしが尊敬してやまない福島県立博物館の川延さん、小林さんが、参加者のために福島を代表する地酒を、なんと一升瓶で11本も用意してくれた。
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(↓)移動中、いくつかのカフェに立ち寄った。それぞれが個性を発揮しており、バタバタはしていたものの良い時間を過ごせた。
なかでも、猪苗代湖の湖岸にあるTARO CAFÉ のこの席はわたしの大のお気に入りである(と言っても、まだ二度目だが)。窓から見える風景がとにかく美しく、スタッフの好感度が抜群だ。
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【会津壱番館】
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(↓)野口英世記念館
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(↓)宿泊したビジネスホテルのエントランスに備え付けられた書棚。ビジネスホテルでこの書籍の充実ぶりは、なかなかである。郷土愛だ。ホテルニューパレス。
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(↓)会津磐梯山の名を耳にしただけで、何か胸に込み上げてくるものがある。この不思議な感覚はなんだろう。
出掛けたその日は、汗ばむような陽気だったが、翌日は寒の戻りの雪だった。静岡人は東北の気候を甘く見ていた。ジャケットの下は長袖のTシャツ一枚で凍えた。
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※集合写真等の一部は、スタッフの撮影したものを拝借した。
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