平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

静岡混声合唱団TERRAの力  2018/02/19

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静岡混声合唱団TERRA 第11回演奏会を聴きに行く(共催:公益財団法人静岡県文化財団、グランシップ提携公演)。

テーマは、「祈り」。もちろん指揮、選曲、構成・演出、演奏等々、どれをとっても申し分なかったが、なんと言っても、公演終了後の懇親会が「もう一つの公演」の仕立てになっていて、不埒な感想を承知で言えば、わたしなどはむしろそちらの方に大きな興味をもってしまった。

わたしは、大の苦手である乾杯の音頭を任されたが(スピーチの方がよっぽど楽である)、それを除けば他はすべてパーフェクトな演出だったといっても過言ではない。

このもう一つの公演会とでもいうべき懇親会の魅力は、その場に居合わせた者でないとうまく共有できないが、一つは、TERRAの代表で指揮者でもある南荘宏さんの団員からの圧倒的な信頼感、もう一つは、混声合唱団ならではの、「声の力・歌の力」が公演並びに懇親会全編を覆っていたことだ。
次々と繰り広げられる来賓や団員のスピーチにも腹を抱えたが、特にTERRAのテーマソングをみんなで肩を組んで歌い上げるその「儀式」に、わたしはすっかりやられてしまったのである。肩を組んでの合唱など、とくにゲストからすればなんとも場違いでテレてしまうところだが、いや、それがいたって自然な運びなのである。

繰り返す。
混声合唱団ならではの声の力と歌の力が、団をまとめる大きな原動力になっていた。


小さな記憶だが、前にこんなことを書いた。これも歌の力だ。
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/2192.html
(しかし、いつでも寝たいと書いている・苦笑)


もう一言。
公演中に歌い上げられた混声合唱曲「巡礼」(作詞・作曲:鈴木憲夫)は、ここ数年わたしの言い続けている芸術祭のテーマそのものであり、聴きながら想いを巡らすことで改めて我が意を強くしたのである。



(↓)2名のサイン。同じ音楽家でも個性が出る。

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向かって左から、TERRA代表 南荘宏さん、作曲家 鈴木憲夫さん、グランシップ芸術監督(作詞家) 中村透さん。どっしりと構えた教養人たちである。



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