平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

シリーズ『ねぼすけスーザ』の絵本作家・広野多珂子さんの話を聴く  2017/05/15

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絵本作家・広野多珂子さんの話を聴く(於・飛ぶ魚)。

広野さんはスペインのシルクロ・デ・ベーリャス・アルテスで美術を学んだ。当時はけして裕福ではなったと振り返る。代表作『ねぼすけスーザ』のシリーズ7冊は、そんな自らの生き方と重なったのであろう、現地で体験した貧しくも毎日を丁寧に生きる実際の人々がモデルとなっている。

興味深いのは、実の父親が亡くなって落胆している広野さんを救ったのは、なんと自らが生み出したスーザそのものであったという。
またスーザの物語には決して姿を見せない彼女の両親が、実は、スペインの内戦で亡くなっていたことも自らがつくり出していく物語の中で徐々に明らかになっていったのだという(実は絵本のなかに、壁に掛かった小さな額に両親とスーザが描かれているシーンがある)。

ちなみに、「ねぼすけ」のタイトルだが、子どもが寝坊できるということは、子どもがもっとも子どもらしく幸せなことである、という意味を込めているという。


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(↑)スーザの物語となったスペインの少女。髪の色が黒くなって、シリーズに登場している。この油絵は本邦初公開だという。


(↓)『魔女の宅急便』の絵を担当した際に、作者・角野栄子さんから頂いたオリジナルのブローチ。「おっちょこちょいなので、なくしたら大変。大切な日にしかしません(笑)」と。

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(↑)ギャラリー飛ぶ魚のオーナーで、元福音館書店で『こどものとも』の編集長をなさっていた作田真知子さん。ほんとうにチャーミングな方である。

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