平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

セレノグラフィカ、ヤバイ!  2016/11/02

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ダンスカンパニー セレノグラフィカの「レシピは時々チェックして ~振付の保存と上書き〜 」を聴く(ヤバイぜ、この一連の話は)。セレノグラフィカにお目にかかるのは、何年ぶりのことだろう。
ちなみにカンパニーのネーミングは、Selenography「月究学」「月理学」からとったらしい。

隅地茉歩さんと阿比留修一さんの掛け合いが絶妙だったこともあり、音を立てて思考のギアがトップに入った。ガチン!

隅地さんは、振り付けで大切にしていることとして、以下の五つを挙げた(そっくりそのままの言葉ではない)。

① 身体に発話する感覚があること
② 身体でしか話せない言葉を探す  不連続性ということ。予想できない動きがあること。
③ ダンスの遠近 如何にダンスっぽくないところから始まるか。そこには無限のグラデーションがある。
④ 料理との共通点がある 得意な料理の材料が揃わないときにどう代用するか。再現するのではなく、再生させる。
⑤ 詩との共通点がある 動きのテクスチャー 言葉の手触り



確かに。
テーブルの上で起こった小さな出来事は、思わぬ方向へと発展していく。

なるほど。
代用だ。不足こそ新しい世界を生むきっかけづくりとなる。

つまり。
「わたし」の発する出来事の真偽は問われない。常に美醜と巧拙のみが問われる。



いつもながら、こういう場を用意してくれる静岡市文化振興財団の野沢夕紀子さんに感謝。



◆セレノグラフィカ公式サイト
http://selenographica.net

〈セレノグラフィカ プロフィール〉
1997年、隅地茉歩と阿比留修一によって結成。関西を拠点に国内外、屋内外を問わず幅広く活動を展開。不思議で愉快な作風、緻密な身体操作が持ち味。創作活動の他、あらゆる世代にダンスを届けるべく全国各地へ遠征、250を超える教育機関へのアウトリーチも行い「心と体に届くダンス」を生み出す日々である。


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