平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

ここ一ヶ月間の備忘録   2015/09/21

iroha



ここ一ヶ月、文字を打った打った打った、あちこちで喋った喋った喋った、読んだ読んだ読んだ。
ただバタバタしていたと言いたいのではない。一時に大量の仕事や情報をシャワーのように浴びるのも悪くない、そうおもうのだ。学生時代、テストのときに限って、読み残していた本を無性に読みたくなったり、映画の続きを観たくなったりした記憶は誰にもあるように、イメージで言うなら人間の受容器が敏感になり、膨張し、メモリーがアップするからだ。人間の記憶とかヤル気はそのように変容的である。

担当するアートマネジメントで5本の対談(舞踊、美術、演劇、音楽、文化施設のそれぞれの専門家7名の方々と対談、膨大な関係資料を読み漁る)と講義を数本担当、加えて文化施設から依頼されていた講座を2本担当し、108本書き続けてきた連載の最終回を書いてその締めくくりの記念講演を行い、レギュラーの仕事と格闘していた(みなさん、メールや郵便物のレスポンスが悪くてすみません)。間もなく後期の授業も始まる(構想はほぼかたまった)。
今年度は、まだずっとこの調子が続く。いや、これから来年3月に向けて、もっと烈しさが増していくことが既にわかっている。


◆静岡市美術館で『春信一番!写楽二番!』を観て(写楽の大首絵10点勢揃い)、静岡県立美術館 企画展『富士山 〜信仰と芸術〜』で多様な富士を仰ぎ見て(大日如来坐像=鈴原大日社本尊 この胎蔵界の造形が美し過ぎる)、グランシップ主催『音楽の広場』、ふじのくに文化情報センター(静岡県文化財団)「ミニ講座 こかげのまなびば」で学び直し、gallery sensenciで後藤和美さんの写真展「りかちゃん」で心臓をバクバクさせて(二人の関係がレンズの存在を忘れさせる)、水曜文庫・あべの古書主催「黒旗忌 〜大杉栄・伊藤野枝 追悼墓前祭2015」で竹田賢一さんと大中のライブに酔った(AYAMEさん、ゆうこさん、市原さん、モモさん、感謝)。

( ↓ )大中の二人に囲まれる竹田賢一さん。
わたしの興味は、大杉栄が極度の吃音だったというところにある。おそらくここにまだあまり指摘されてない何かがある。

ayame1

ayame2



◆『谷川俊太郎×谷川賢作 詩と音楽のライブ 〜詩は音楽に恋しているか〜』で、俊太郎さんが、わたしのために『鉄腕アトム』を歌ってくれた(わたしのためには、妄想。でも詩とはそもそもそういうものである)。

♪空を超えて ラララ 星のかなた〜♪

tanikawa




◆先輩方の生の言葉のパンチはやはりヘビー級だった。
手を動かし、身体ごと物事を考える。徹底的に自分にダメ出しする覚悟と勇気。こういう場所を用意してくれる「飛ぶ魚」の存在はやはりすごい。Tさん、Nさん、ね、すばらしい空間でしょう( ↓ )

sakana1
sakana2
sakana3
sakana4




◆駆け抜けるようにして今年の夏も終わった。とても書き切れない。

hitode

tamamushi


◆人が真摯に答弁しているのに、たとえどんな間柄であろうとも、鼻で笑ったような態度をとっている人間をわたしは心の底から軽蔑します。



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