平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

足がある   2014/09/28



◆先日、ある方のほんとうに上質な美術コレクションと空間を存分に堪能する機会を得た。
すっぽりと掌におさまる樂家7代の黒茶碗。その手触り、質量、肌理、景色に現実を忘れる。


◆私淑する大阪の雪破兄が国立文楽劇場で「山村友五郎・山村若」襲名披露を堪能しているときに、わたしは静岡大学アートマネジメント事業の一環として、文楽『曽根崎心中』(生玉社前の段〜天満屋の段〜天神森の段)、『義経千本桜』(道行初音旅)を観る。
天満屋の段では、本来文楽の人形にはないはずの、お初に足のあるのが見えた。何とも色っぽいではないか。

また主催の静岡県コンベンションアーツセンター・グランシップが地域の文化施設と連携することに可能性を見た。


mori

◆森と水の先は、本の山だった。
そこで、土門拳の膨大な仕事と再会することとなった。

帰り際、闇本なる本を商う着物の女が、わたしの背中に向かってカチカチと切火をした。


mori

◆D&DEPARTMENT主催『d SCHOOL』で、『IZU PHOTO MUSEUM』(設計:杉本博司)へ。
http://www.izuphoto-museum.jp

Dの森さん(向かって右)と、IZU PHOTO MUSEUM学芸員 森さんの運びで、充実した2時間。
開催中の展覧会『 北へ、北から 〜小島一郎〜 』のブラック&ホワイトの世界も良かったが
何と言っても、本展覧会開催までのキュレーションの話が素晴らしかった。


ss4

ss3

ss1

ss2


◆科学が信じられない時代は、それはそれで切ないものだ。
静岡科学館「る・く・る」において、「情報・メディア」の本質的な姿勢を見る。
館長もスタッフも、「対話する」という本質を外しておらず、心強い。


◆学ぶってことは、「わからない」ってことを自らが告白しなければならないこと。
それは簡単なことではない。  
  青砥恭(NPO法人さいたまユースサポートネット代表)



この場にアップした内容は、その後ペンを入れる場合があります。

バックナンバーはここ↓から。「表示件数」を100件に選択すると見やすくなります。

現在地:トップページ脳内探訪(ダイアリー)

サイトマップ