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平野雅彦 脳内探訪

君野倫子さんの仕事 2010/02/20

kimino


そもそも歌舞伎とはなんでしょう。
出雲の阿国が京都の・・・なんてことではなく、歌舞伎という言葉の意味です。
歌と舞はわかりますね。
では「伎」はどんな意味でしょう。
即答できる人は経験的にいって約20パーセント。

実は、「伎」とは「技」のこと。
すなわち、歌舞伎とは歌と舞という技の総体(芸術あるいは娯楽)をいうのです。

さて、君野倫子さんの二冊ですが
今までこんな歌舞伎の本、見たことがありません。
ほとんどの歌舞伎本が、演目解説、あらすじ本ですが
この本は、普段見られない様々なものを画像を使ってきちんと紹介しています。
ありそうで、なかったそんなビジュアル本なのです。
実際に、これだけの本を編もうと思ったら相当な困難が予想されるでしょう。
歌舞伎と長いこと係わっている著者なら最初から手を出さなかったかもしれません。
だからこそ、今までこのような本が世に出なかったのでしょう。
君野倫子さんは歌舞伎歴3年。だからこそ、自分の「知りたい」という欲望に素直になって、この本が書けたのです。
顔(装丁)はライトでオシャレ本という格好ですが、中身は質実剛健。

天晴れ!!!!


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