平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

雨と野口雨情と   2010/02/12

ehon

hakusyu

この二日間は、よく降りましたね。雨といってわたしがすぐに思い浮かべるのが、北原白秋の『あめふり』(中山晋平作曲)。 ♪〜 あめあめ ふれふれ かあさんが〜 の歌です。静岡の方は耳にタコ、でしょうが、白秋といえば♪『ちゃっきり節』(昭和2年)、そのちゃっきり節は、静岡鉄道のコマーシャルソング。コマーシャルソングといっても正確な言い方は新民謡ですね。
白秋でおもしろいのが彼のペンネーム。なぜ白秋というかご存じですか。白秋、玄冬、青春、朱夏からだと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっと違うんですね。
学生時代(※そのうちちゃんと年号を調べます)、友人たちと回覧雑誌をつくることになり、そこで各々がペンネームとして「白」の下に何か漢字一字入れようということになり、くじ引きをしたんです。で、彼が引き当てたのが「秋」というわけなんです。けっこういい加減な決め方だったんですね(笑)。

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雨というと、もう一人、野口雨情も連鎖的に思い浮かべます。『赤い靴』『青い目の人形』の作詞家ですね。そうそう、忘れてはいけません、『シャボン玉』『兎のダンス』、それから『七つの子』も確かそうです。雨情の名は漢詩の「雲恨雨情」から採ったんだと記憶しています。
その雨情が、実は「石」にも興味を持っていたことはあまり知られておりません。
わたしが中学生とき、鉱物のことを調べていたら、石のコレクターとしての雨情に辿り着いて、それが『兎のダンス』の作詞家だとわかって驚いたものでした。雨情は床の間や庭にいろんな地方の石を並べて鑑賞しました。きっと「雨情と石(鉱物)」で何か書けるんでしょうね。鉱物趣味の物書は、宮沢賢治だけではありません。

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